先日、久しぶりに風邪をひきました。年に1-2回は風邪をひくのですが、毎年10月から11月にかけて必ず一度はひいているように思います。なぜでしょうか?まず10月はちょうど季節の変わり目でまだ日中は暑くて夏日の日もあります。しかしさすがに夜に窓を開けたままで寝ると寒くて翌日のどがやられて風邪をひいてしまいます。もともと暑がりの体質で10月頃まではTシャツと短パンで寝て過ごすことが多い自分です。それが大きな原因ではないかと自己分析しています。
それでは質問です。風邪をひいたとき皆さんはどうしていますか?
1)薬も飲まずに美味しいものを食べてひたすら寝て治す
2)市販薬を買ってきて飲む
3)すぐに病院に行く
等々あると思いますが、代表的な三択です。どれも一理あり正しいのですが、医学的にみると正しくないことも多くあります。ちなみに私は1番です。38度以上の高熱が出れば解熱剤は飲みますが、それ以外の薬は飲みません。仕事をする上で倦怠感があると集中力に欠きますので、解熱剤を飲んで無理して仕事をこなすことはよくあります。しかしその他の咳止めなどはよっぽどひどくない限り飲みません。どうせ4-5日すれば放置しても治ることがほとんどだからです。また風邪はウィルスが原因のことが多いため、細菌(ばい菌)なら抗生物質が効きますが、通常の風邪症状の場合は抗生物質もあまり効果がないことが多いです。よく抗生物質の予防投与という言葉が一人歩きしていますが、それも免疫不全などよっぽど状態が悪い人なら別で、診療所に歩いて来院される患者さんならまず不要なことも多いのです。それは点滴でも同じことで、食べることができず水分も補給できないから点滴をする。それなら理にかなっていますが、食べて飲める人にはスポーツドリンクとあまり変わらない成分の点滴をするのはいかがなものでしょう?それなら帰り際にスポーツドリンクを買って飲んで寝たら治りますよと特に若い方なら説明しています。当院にいらっしゃる患者さんにそのような説明をすると大抵わかっていただけることが多いです。
それではどのような場合が危険な信号か?いろいろありますが、まず風邪をひいても1週間程度で改善する場合は大丈夫ですが、一旦治ったと思ってもその後再度高熱が出て咳が続く場合などは肺炎を併発していることが多いようです。また3-5日程度の高熱は自然治癒をしますが、特にインフルエンザなどでタミフルを飲まなかったら5-7日くらいは高熱が継続するので、7日以上高熱が下がらない場合は危険信号とみて病院で検査が必要でしょう。熱なるものは普通の免疫状態なら高齢者でもどんなに長くとも1週間程度で下がってくるものですので、微熱つまり37度から38度まで、特に37.5度以上の熱が1週間以上続けば何かしら体の中に熱の出る原因が隠れていることもありますので、体のすみずみまで人間ドックのように検査しなければならないこともあります。今日のお話もケースバイケースで変わってきますので、最後はプロである医師に相談ということになります。素人の自己判断は危険なことも多々あります。
しいちょんへ
体調の方は大丈夫ですか⁈
風邪に関して、詳しく説明頂きありがとうございます。
色々勉強になります。7日以上高熱が下がらない場合は
要注意ですね。
私はここ6年近く風邪を引いていませんが、これも問題
ありですか^ ^!
K.Kより
K くんへ
ありがとうございます。昔は風邪を全然ひかなかったのですが、歳をとったせいでしょうか?とよく質問を受けます。普通の状態なら80歳でも風邪はひきませんよ。たまたま悪い要因が重なってひくのですと答えています。自分の場合はいつまでも半袖、短パンが原因です。だから風邪をひかないのは体調管理がよいからだと思いますよ。それとここ一発重要な仕事のときは気合で乗り切り風邪もひかないでしょ。ひかないぞという気力も大切だと思っています。椎木
椎ちょんへ
おはようございます。
詳しく回答を頂き、ありがとうございます。
「病は気から」これも大事なことなんですね‼︎
今朝のラジオで、風邪を引かないためには免疫力をアップする
ことが大切だと。市販されてる「アスコルビン酸」という薬が
ビタミンCの栄養素が含まれ、風邪予防に効果的なことを言って
ました。アスコルビン酸という薬は初めて聞きましたが、実際は
どうなんでしょう?
K.K
K 君へ
ビタミンは体によい影響を及ぼすのは事実です。しかし栄養失調の患者さんが服用すればです。元気のいい人がビタミン剤服用は必要ありません。美味しいもの食べればいいのです。偏らずに普通の食事であれば十分ビタミンはとれます。昔、24時間戦えますか?の宣伝文句が有名ですが、あれも体にはプラス方向には働きますが、のんで気合一発入れて気持ち充実という影響もかなりあります。結局はのんで本人が得したと思えばOK。ビタミン剤も高価ですので得しなかったと思えば必要ないというそれくらいに思った方がいいですよ。椎木
椎ちょんへ
Dr.椎ちょん、ありがとうございます。
これからも、美味しい物を食べて、バランスのとれた食事を心掛けます。
K.K