先週、長男がニュージーランドから帰国しました。この50日間持って行ったノートパソコンから数行程度のメールをたまにしか送ってきませんでした。「便りがないのは元気な証拠」と昔からよく言われていますが、やはりメール1本でも待ち遠しいものです。いつの間にか夏は過ぎ去り秋が主役で2学期も始まりました。「今年の夏はどんな夏でしたか?」と聞かれても個人的には「何となく慌ただしく過ぎ去った夏で、いつの間にか秋が押し寄せてきていた」という表現がぴったりです。長女は受験生夏の陣で家にいてもいないような生活で会話もほぼ皆無に等しい状況でした。このまま猛スピードで冬まで駆け抜けていきそうです。今回は自分がホームステイに行ったわけではありませんが、ニュージーランドでの長男の冬の思い出(南半球です)を書いてみたいと思います。
まずニュージーランドは治安がいいのですが、子供だけで外出が許可されていません。必ず15歳以上の付き添いがいなければ外出できないという決まりがあります。治安のよい日本でさえそのようなことはありませんので「じぇじぇじぇ」です。今は南半球は冬から春ですが、日本と同じ海洋性気候で暖流が流れているためか、あまり寒さは感じられなかったとのことです。ちょうど南半球で日本をひっくり返したような位置にありますよね。
それでは本題です。この50日間で彼は何を学び得てきたのでしょうか?率直にその質問をぶつけてみました。私も過去に行きたかったけど行けなかった海外ホームステイです。興味津々です。「ニュージーランドでは自分のことは自分でしなければいけなかった」当たり前のことですが、日本の自宅では洗濯などはしなくてもしてもらえます。まず海外に出るということは自立しなければいけないことだ。これも当然ですが再認識されました。週1回はその日の自前の昼食弁当を朝作らなければいけなかったとのこと。サンドイッチやスパゲッティを作ったらしいです。日本の自宅では考えられないことです。また海外のスクールでは日本のように教師が板書して子供たちがそれをノートに書いて教えてもらうという教育が主体ではありません。これは以前から指摘されていたことですが、日本は受け身の教育が多いということです。やはりこの7週間の講座ではつたない片言英語であってもディベートつまり議論が中心だったそうです。ペーパーテストや暗記に強い日本の教育が現在見直されつつある理由のひとつでしょう。TPPなどで相手と議論して自国の国益を有利にする交渉では、小さい頃からディベートを重んじる欧米に日本が苦戦を強いられるのは自明の理かもしれません。早く日本も追いつかねばなりません。
最も印象に残った一言ですが、「50日という短期間だったが、日本語NOの英語漬けで最初は自分の気持ちを海外のルームメートに伝えられずもどかしかったが、最後の1週間でやっと気持ちが伝えられるようになった。今日から日本語だが少し不安」と言っていましたが、やはり言葉は人類最大の発明ですね。また子供は順応力が高いようです。それを聞いて大人の私でもできることなら今からでもホームステイに行きたくなってしまいました。