毎年8月の第一土曜日が地元の夏祭りです。夏祭りといえば徳島の阿波踊り、東北地方の七夕祭りやねぶた祭りが有名ですよね。しかし規模は小さくローカルでも夏祭りはどこの地域でも地元の皆さんの思い入れが強いように思います。例えばこの周南市も新南陽と徳山そして鹿野や熊毛が一緒に合併しましたが、それぞれ夏祭りは昔のままです。新南陽でも和田地区(炎のストッパーといわれた広島カープの故津田投手の故郷)と福川地区と私が住んでいる富田地区、この3か所をみても互いに文化圏が微妙に異なり、祭りもそれぞれ異なります。ましてや徳山地区でもさもありなんです。お互いに他の地区の祭りにぶつからないように調整して開催されています。
この地元の夏祭り~サンフェスタ新南陽~が始まったのは確か私が中学生の頃だったと記憶しています。当時は夏休みのクラブ活動を終えてから友人と一緒に行った記憶がかすかに残っています。当時はなんとも思っていなかったのですが、大学生、社会人になり地元を離れてしまうと妙に懐かしく行ってみたいなあと思い始めるのですが、なかなか都合がつきませんでした。地元にいれば些細な催しでも遠く離れて初めて懐かしいものだと気づくものなのですね。「親孝行、したいときには、親はなし」と同じ意味でしょう。
この夏祭りの名物はなんといっても祭りのクライマックスに永源山公園から夏の夜空に打ち上げられる花火です。2000発もの花火がものの30分で打ち上げられます。今まで経験してきた祭りの花火は1発1発を打ち上げるのに間がありました。この間が夏の夜の一興といえば一興です。ところがサンフェスタの花火は太く短く一気に打ち上げてしまうのです。もう少し時間をかければいいのにと思うのは私だけでしょうか?しかしその一気の打ち上げ方がまた好きなのです。あまりにも一気に打ち上げるので風のない暑い夏の夜空には打ち上げ終わった花火の煙がモヤモヤとして春でもないのに霞んで次の花火が見えにくくなることもありました。花火鑑賞でもう少し風が吹けば霞みもとれるのに思ったのは私だけでしょうか?
その花火には必ず子供たちを連れて公園のふもとまで行き、ほぼ真上に打ち上がる花火を鑑賞します。最初は子供たちだけだったのが最近は子供たちの友人が泊りに来て一緒に見に行くことも多くなりました。その時毎年私は思うのです。いつまで子供たちと一緒に花火を見に行けるのだろうか?と。自分が大人になって故郷を離れて夏祭りを懐かしく思えど行けなかったように、子供たちもいずれ親元を離れて同じ思いをするのでしょうか。皆さんもそのような経験をお持ちでしょう。子供たちもいつかきっと「離れて初めて故郷を思う」同じ思いを抱くのでしょう。
今年も8月4日に夏祭りの花火は無事に終了しました。お盆には去年から地元の同級生と約1年間かけて準備した中学校同窓会が開催される予定です。同級生のいろいろな人生模様を見てきたいと思っています。