元旦の休日診療所日直

年末年始の12月31日から1月3日まで周南市の休日診療所の日直と当直が2年に1回当たります。2年前は大晦日の夜の19時から22時でその前は1月2日の9時から17時まででした。年末年始の中でも夜間の勤務時間は短く、昼間は長時間で戦場のようなごった返しになるために公平を期して割り振られます。新型コロナ前まではインフルエンザの罹患者が多く昼間で1日100人超えのこともよくありました。ところが新型コロナが流行すると外出自粛で休日診療所の来院人数も激減しました。しかし年末年始は医療機関がほとんど閉まるため例外です。それでも一昨年の大晦日の夜は少ない来院者数でした。当時はまだ新型コロナが海のものとも山のものとも確定されずに手探り状態でしたので医療機関に行って感染する可能性もあり来院自粛もかなりありました。しかし3年経過してほぼ新型コロナの新型を外してもいいのではないかと思われるほどの自粛制限の緩和となった初めての年末年始です。ニュースでは移動制限のない年末年始の民族大移動で軒並み飛行機や新幹線などの公共交通機関の予約はほぼ満席と更に気持ちを煽ります。メディアは事実を伝えなければいけませんが、その事実を誇張して国民を煽る傾向があります。そして専門家会議のコメントも要らぬ不安を与えることもあります。そのような不安要素のある今年の年末年始の休日診療が開始されました。

元旦は気合を入れて朝9時前に徳山中央病院からおよそ車で3分の場所に2年前に新しくオープンした休日診療所に入りました。普段なら出勤時にはまだ駐車場に来院患者さんの車は止まっていませんが、今回は既に車が駐車場で待機しています。年明け早々のこれから始まる戦いで気の引き締まる思いです。それからは電話の嵐で事務からナースのスタッフ総勢で電話のやり取りが始まり新型コロナの検査がひっきりなしに続きます。第7波の昨夏の日曜日の日直でもごった返しの戦場でしたが、今回も同じ状況です。事務は問い合わせ、ナースは検査のやりくりや問診、そして私は診察と完全分業です。そして診療所内に発熱者は入れませんので、検査の結果と問診記入表と名前の下に記入された車のナンバーの控えを見ながら駐車場に並ぶ車のナンバープレートを覗き込みます。車体ナンバーとカルテと検査結果が一致した後に名前と生年月日を確認すると言っても過言ではありません。それほど年末年始の日直は大変なのです。結局、1日に30人以上の新型コロナの検査以外にも電話での問い合わせもありました。検査のキャパの1日で40人が限界で不可能な場合には無料自己検査キットを車越しにお渡しするケースもあります。この片田舎でも外来は大混雑でしたので、都会の年末年始の救急医療は更に大変だったと思います。

私は元旦日直でしたが、明日、明後日と同じパターンが予想されます。最前線の意見としては医療逼迫と言いつつ行動制限をしないのなら、政府と専門家会議は責任と覚悟を持って5類相当に早く下げ、国民もある程度の負の結果を受け入れる必要があります。

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