最近のここが変だよ、日本のコロナ事情

日本では以前よりはマシになってきましたが、毎日その日の新型コロナ陽性新規感染者数を発表して一時期は世界で最多だと報道しているメディアもありました。本当に世界最多なのでしょうか?数字上は世界最多であっても実際に外国でまともにカウントしているとは到底思えません。また医療機関で検査した場合は必ず陽性者はカウントされますが、自宅での自己検査キット陽性者数は定かではありません。そして日本ではお国柄でしょうか?現在でも外出時にはマスクを着けている方が大半です。一方で外国ではマスクをつける文化がないためか?現在はテレビで見る限りあまりマスクを着けていません。また0コロナ政策を続ける中国は別としてどの国も新型コロナはほとんどインフルエンザ並みの政策をとっています。そして経済を回すため海外からの入国制限がないにもかかわらず、日本の現在の感染症2類相当の対策は陳腐に見えます。事実上は5類相当に近づける政策を日本でも取っていますが、5類にすると法律の整合性上公費対象にならないとか、感染者数を追えないとかまだそんなことを主張する専門家もいます。事実上は5類に近いのですから早く日本も世界標準にしなければいけないと思います。もうそろそろ新型コロナではなく通常の風邪コロナとみなしても良い時期に来ているのかもしれません。ただ日本はなにせ行動が遅い。それは政府や厚労省などのお役所のせいか?我々の先輩である専門家会議の先生方が原因なのかはわかりません。また自分が同じ専門家会議の立場なら同じように素早い決定ができるかと問われれば自信はありません。なぜならさまざまな意見を聞く力が必要であるとおっしゃる岸田総理のような耳を私は持ち合わせていないからです。上に立てば立つほど舵取りは難しくなり行動が遅れてしまうのも十分理解できますが、それでも決断しなければならないときは即座に決めなければなりません。「上に立つのはつらいよ」と言ったところでしょうか。

次に愛知県ではアナフィラキシーショックかどうかはっきりとしたことは報道からだけではわかりませんが、接種後に死亡される事案がありました。愛知県医師会は速やかにアドレナリン筋注をすべきだったとの見解を出しましたが、時系列での詳細な内容がわかりませんので軽々なことは言えません。しかし患者さん家族からすればその対応にやりきれない気持ちは十分に理解できます。どちらの味方ということではなく、今となっては事実を淡々と出して検証するしかありません。そして二度と同じ轍をふんではいけません。それと関連して国は1日100万人を目標にどんどん予防接種せよと言っていますが、マンパワーとしては不可能なのです。打つだけなら目標到達は可能ですが、アナフィラキシーなど本当に危険な状況になったときに対処できる施設や器具や人員などは全く足りてないと思います。そして過去にアナフィラキシーショックのような修羅場を経験した医者なんてほんの一握りです。頭ではアドレナリン筋注とわかっていても修羅場で的確に行動できるかどうかは別です。よって私の診療所では個別の新型コロナワクチン接種は行っていません。

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