5月下旬から北九州で新型コロナの患者数が突然増え始めました。それまで3週間以上も感染者が出ていませんでしたので驚きです。ニュースも各局のワイドショーも連日の放送でその話題がしきりに繰り返されました。緊急事態宣言が地方から解除されて先月末には最後まで残った大都市も解除されました。それと同時に不要不急の外出自粛も緩和されてある程度の人出が見込まれる中で新型コロナの新規感染者はゼロが続くことは不可能で今回の北九州市のケースのようにあちらこちらで突発的に散発的に発生することは予想されていました。そして限定的な地域での自粛要請の強化で再び新型コロナの新規感染に抑制がかかるというようなことがこれからも続くであろうと思われます。ただこれからも散発的に起こって第二波として日本中に拡散するのか若しくは当面このまま維持されていくのかは不明です。いずれにせよ今後も東京の一日感染者数の推移である程度1か月先の日本を占うことができると思います。その東京はアラート発令中で緊急事態宣言解除の目安である直近1週間の1日平均新規感染者数の10人を超えて20人前後で推移していますが、現状の自粛を継続すればダラダラと現状維持が続いていくが、オーバーシュートは当面ないということで解除後のステップを段階的に緩和しているようです。これも全て専門家会議の医学や公衆衛生学のスペシャリストが議論して判断された結果ですので信用できるものです。しかし行政側が経済回復を優先し前のめりになることに対して専門家会議は常に抑制的にならなければいけません。
では第二波はいつ頃か?というのが国民大半の次の関心事ですが、はっきりとわかれば苦労しません。しかし北海道の状況や北九州の状況から考えれば、夏頃までは散発的に発生しながら梅雨から夏にかけてエアコンがどうしても必要となりその空調システムによる室内換気でコロナウィルスが拡散されて新規感染者が増えるのではないかという懸念も伝えられていますし、日本の風土からして空気が乾燥してインフルエンザが流行する冬よりは夏の方が感染爆発は起こりにくいのではないかという意見もあります。いろいろな専門家の意見などを聞いていると盆まではオーバーシュートはなく疲弊した日本中の経済立て直しと自粛疲れを癒すために束の間の夏休みの日本民族の大移動が起点となって各地の散発的な発生が融合して9月頃からまた緊急事態宣言云々という話が出てくるのではないかと個人的には思っています。いずれにせよ6月からお盆までのこの3か月間にいかに医療体制の拡充や日本中の大企業から中小零細企業までの経営立て直しや再びオーバーシュートの危機に曝された時の感染対策などやること満載で時間は限られています。
最終的にはワクチン接種か新型コロナに罹患するかで人口のある程度の割合が免疫を持つ集団免疫の状態にならなければ今回のような状況が数年に渡って続いていくことになります。個人的にできる事は限られていますが、「今すぐにしなければならない事」と「今はしてはいけない事」をはっきりと区別して第二波の準備をしていかなければなりません。