大学入学式~過去の記憶~

今回はご縁あって私の母校に長男が入学することになり、せっかくの機会ですので30年ぶりに母校の入学式に出席してきました。自分の母校でなければ敢えて入学式には出席しなかったかもしれません。実際に長女の大学入学式は家内のみが出席しました。昨今の入学式や卒業式には両親に祖父母まで一緒に来ることも多いと聞きます。昭和生まれの世代として最初は信じがたい光景でしたが、小学、中学、高校の卒業式に出席した家内からほかの家庭では夫婦二人での出席が多かったと聞いてきましたので最近はあまり違和感を持っていません。自分も仕事の合間をぬって小学校の卒業式には一瞬でも見に行きましたのでその気持ちはわかります。しかし子供たちが県外に入学した中高の入学式や卒業式には流石に仕事を休んでまでは行けませんので私は出席していません。その仕事を休んでまで出席という感覚が平成生まれの感覚なのでしょうか。そのようなこともあって今回の長男の大学入学式には特別な思いが一部混じっていたのかもしれません。

私が入学した37年前の当日のことを思い出そうとしてもなかなか思い出せません。入学式自体の事は全く覚えていません。また大学の正門で記念写真を撮影するのが慣習化されていますが、当時は正門前で記念写真を撮影している光景もあまり見ませんでした。唯一覚えているのは大学の正門をくぐるや否やクラブ勧誘が凄まじかったことです。受験前に大学の正門前までの路上を歩くといつの間にか予備校のパンフレットで両手がふさがってしまいますが、それと似たような光景が入学式当日の大学の正門の中でありました。最初は何事かとビックリしましたが、「これが大学なのだ」とその後新入生の入学式当日に自分がその場でパンフレットを渡す立場になって普通の感覚に変わっていきました。今回も30年以上の時を経て同じ光景を目にすることができるのかどうかを期待しています。多分、同じ光景を目にすることができたとき一瞬にして過去と現在の時空を超えて行き来できると思っています。その他の入学式自体の記憶は全て飛んでいますが、入学式後に体育館の地下で母と一緒に昼食をとりそこで母校の目玉の学ランを着た応援団がどすのきいた声で入学祝のエールをしていただいた事はよく覚えています。今回の入学式予定表にも同じように体育館地下で昼食と書いてありましたので、37年前と全く同じ内容で変わっていないのかもしれません。それが終了するとまたクラブ勧誘の嵐を通り抜けこれから始まる新しい学生生活の準備のためにそそくさと日用品などを買いそろえるためにお店巡りをして阿佐ヶ谷のアパートに戻ったと記憶していますが、あまり定かではありません。点と点の記憶を繋ぎ合わせるように過去の記憶を辿っていますが、それ以上思い出すには限界があります。しかし今回入学式に出席すると突然当時の記憶が蘇ってフラッシュバックしてくるかもしれません。その意外な記憶の蘇りも密かに期待しています。

朝、自分には似つかわしくない一張羅のスーツを身にまとって家内と一緒に桜の散りしきる大学の正門に到着です。続きは次回に。

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