いつの時代も不祥事は起こりますが、最初に発見した人が報連相のルールに従って上司にちゃんと報告しても上司の判断でストップしていつの間にかもみ消されてしまいす。そして事が重大になって二進も三進もいかなくなると今度はいつの間にかトップは認知症になって記憶を失ってしまいます。また第三者機関を立ち上げて開示を求めても保管期間があるにもかかわらず破棄したとか処分したので存在しないと繰り返します。運悪く内部からのリークでしょうか?破棄したはずの情報がみつかると今度は個人情報などと理由をつけて恥の上塗りの如く真っ黒ラインの上塗りです。そして最終的には記者会見を開いてトップが出てきて禿げ頭を30秒程度下げ続けます。民間の場合はそれでもまだましかもしれません。官僚や政治家に至ると申し訳ないとか遺憾で謝罪するとは言うもののまず禿げ頭を下げることは皆無で下げる頭はフサフサの下っ端の部下の頭だけです。昨年から森友学園から自衛隊日報問題そして財務省のセクハラ問題など上げればきりがありません。そして時期を逸して今頃謝罪しても遅いよと世論は思います。
火事に例えると簡単にわかりますが、まず火のないところに煙はたちません。全てが燃えるわけではありませんが、燃えやすい物を置いておくことは日頃の防犯上の観点からすれば好ましくありません。どうしても煙がたつと潔白でも疑われてしまいます。成人君主になれとは言いませんが普段の行動は非常に大切です。次に大切な事、それが初期対応即ちくすぶる火をみつけたら即刻水をかけるか消化器を使用しなければなりません。そのためには防火訓練も避難訓練と同時に日頃からしておかなければいざという時に即座に消火活動ができません。この初期対応がしっかりしている企業はその失敗を逆手にとって信頼ある会社と評価されピンチがチャンスに変わります。一時的なダメージは致し方ありませんが、必ずV字回復をします。過去にも初期対応がしっかりした企業は不祥事を起こしても必ずその不祥事と真摯に向き合い頭を下げてそこから再出発します。ほとんどの企業は隠蔽工作に忙しいのですが結局化けの皮が剥がれてしまうのです。医療ミスでも同様だと思います。しかし医療業界も他の業界と同じく模範的な初期対応ができる医療機関は少ないのが現実でしょう。やはり組織が巨大化して肥大化すればするほど風通しが悪くなり自浄作用ができなくなるのです。
本当はいけない事であったとしても、最初に一言「ごめん」と謝ればそこで「まあ、いっか」と済んでしまうことも世の中には多く存在します。その一言こそが初期動作でありすぐに消火活動を始める初期対応なのです。火が燃え上って炎となってしまってからでは全ての対応が後手後手に回っていつもの不祥事の会見になってしまいます。個人的には火を消すよりも火に近づかないようにして石橋を叩いて渡る性格ですので、いざ火を発見した時に冷静に初期消火ならぬ初期対応ができるかどうかは自信ありません。しかし日頃から少しでもイメージをすることがいざという時に動けるのだと思います。